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なぜ世界はルワンダを救えなかったのか

なぜ、世界はルワンダを救えなかったのか ロメオ・ダレール

 読もう読もうと思っていた重い本を連休中に読んでしまった。これは壮絶な内容なので、体調がよろしい時に読んだ方がよいです。

 1993年から94年にかけて起き、約80万の方が殺されたといわれるルワンダの大虐殺。その現場で国連PKO部隊の指揮官だった方の手記です。もう20年以上前の話になるのか・・・虐殺が、なぜ、どのようにして起きたのかが時系列に沿って丁寧に追われています。フチやツチの対立、旧宗主国であるベルギーの思惑、資源のないアフリカの小国に対する無関心など、様々な要因が絡み合って虐殺は起きますが、そこに合理的な理由などは当然無く、ただ、みんなが空気に逆らえなかった、そして意味もなく人が殺されていったという陰惨な出来事が延々語られていきます。途中からダレールは心を病み、そのあとも自殺未遂を繰り返したあとに書かれた本なので、強烈な自責の念と後悔が強烈な読書感として残ります。いやあ、読むのキツいっすよ。

 その上で、自分の父親が国連関係の仕事をしていたので、国連の硬直した官僚主義と、それに振り回される人間の悲しさが裏テーマであるかとも感じました。よくガリの悪口言ってたな。国連は第一次と第二次大戦で多くの犠牲を出し、世界平和を実現するために作られた恒久平和を実現する人類の理想を実現するための機関であるとともに、戦勝国、その中でも大国の利害を調停するために作られた妥協の産物であるいわばキメラ(満州国@山室信一)なわけではありますが、何がつらいってほんと金がないのがつらい。世田谷区と同じくらいしかない予算規模しかない組織が世界を救うってそれどんな無理ゲーですか。でも、ダレールをはじめとした国連スタッフは最善を尽くしていたと思います。しかし、虐殺は起きた。おそらく、ユーゴもアフガンもソマリアもイラクもシリアも南スーダンも同じような話が沢山あるのでしょう。世界はなぜ救えなかったのか。これに答える解答を持たない自分は、今年もNPOに寄付するくらいしかできないのでした・・・

 ちなみにこの本はJames NacthweyのInfernoという写真集とあわせて読むとより恐ろしさが実感できます。
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[ 2017/07/23 21:12 ] 書評 | TB(-) | CM(0)
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